安心をさらにプラス、快適空間は高品質な集成材で…日本集成材共済会

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日本集成材共済会

現在の木造住宅では「集成材」という材料が使用されていることはご存知ですか?

集成材とは、ひき板(ラミナ)や小角材を材料としており、大きな節や割れなどの欠点を取り除き、その繊維方向を平行にそろえて、厚さ、幅および長さの方向に集成接着をした木質材料です。木材はもともと水分を多く含んでいるため、乾燥が不十分だと狂いや割れ、反りなどが生じてしまいます。また木材には節などや割れなどがありますので、強度性能にばらつきが生じることもあります。

そのような木材特有の欠陥を除去し、人工素材にはない木の良さを生かした材料が「集成材」です。

自由な形状や長さにできることから、和室の部材から大型建築物まで品質の安定した木質材料として現在幅広く利用されています。

日本集成材工業協同組合

日本集成材工業協同組合は、1963年、お互いの技術交流とともに集成材の品質向上、規格の作成、集成材製品の需要の拡大等を目的に19社を構成員として設立された「日本集成材工業会」が前身で、1971年に中小企業等協同組合法に基づいて設立された協同組合です。2012年7月現在の組合員及び賛助会員は102社で、北海道から沖縄までの集成材製造業者等が加入しています。

日本集成材共済会

その日本集成材工業協同組合の組合員のうち、構造用集成材および化粧ばり構造用集成柱の生産を行う登録組合員で構成した全国団体が「日本集成材共済会」で、共済会会員が構造用集成材の普及を目指すなか、建築を行う工務店が安心して住宅建築に利用できる高品質な部材を共済会会員が保証付きで供給できるような仕組みの「構造用集成材瑕疵保証制度」を運営しています。

本制度は、日本集成材共済会の会員(2012年7月現在15社)が販売する構造用集成材を使用して完成した住宅において、その部材の接着層に剥離などが生じて柱や横架材について一定以上の傾斜が発生した場合に、当該部材およびその部材に起因し波及した財物損壊の修補費用等を10年間保証するものです。

2001年にこの保証制度がスタートして以来、保証対象製品の出荷数は221万立方メートル(住宅戸数換算で33万戸)以上に達していますが、この間共済会会員の品質管理などの努力により、保証対象となる事故は発生していません。この結果は瑕疵保証付き構造用集成材の品質の高さを物語っています。

先日、共済会会員である院庄林業株式会社(相談役 豆原直行氏(日本集成材共済会会長))の集成材工場を見学しました。「木を活かし、木とともに歩む」を経営理念としている同社は、自然環境に配慮しながら限りある大切な資源である木材を無駄にすることなく活かすお手伝いを、真面目に取り組んでいます。

院庄林業株式会社の集成材工場は月間12,000立方メートルの生産能力を誇り、国産材の檜も積極的に活用して、主に柱や土台の製造を行っています。豆原氏より「集成材の良し悪しは材料や製造工程の品質管理で決まる」と説明頂いたとおり、徹底した品質管理体制が構築されています。各製造工程で厳しい品質チェックを行っているのはもちろん、より高度な品質チェックを行うために 集成材製造部門とは独立した品質管理部門を有して、最終製品の接着試験や強度試験を行っています。

同社をはじめとする日本集成材共済会の会員は、構造用集成材の信頼をより確実に向上させていくために、JASに定める基準をベースに、それと同等もしくはそれ以上の基準を共済会として独自に策定し、日々製造する集成材の品質管理を厳格に行っています。

これからも強く、美しく、狂いの少ない品質の高い瑕疵保証付き構造用集成材が安定的に住宅業界に供給されるように、会員各社の活躍が期待されています。

 

■日本集成材共済会はこちら

https://www.syuseizai.com/

■院庄林業株式会社はこちら

https://www.innosho.co.jp/